高齢者宅の既存の電気機器のスマート化

スマート家電のネットワーク 遠隔介護スマートホームの作り方

高齢者宅の既存の電気製品のスマート化

高齢者の一人暮らしをサポートするスマートホームには、既存の家電をコントロールする方法が必要となります。

新しい家電製品にはすでにWIFI接続機能がついたものが多くなりましたが、既存の家電をすべて買い替える訳にはいかないですよね。

そこで、既存の電気機器をスマート化する方法として、次の4つのやり方が常套手段といえるのではないでしょうか。

  • スマートリモコンの利用
  • スイッチボットの導入
  • スマートプラグの利用
  • スマートホームハブの活用

スマートリモコンの利用

既存のエアコンやテレビなどの家電をスマート化する一つの方法は、スマートリモコンを利用することです。

スマートリモコンは、赤外線リモコンの代わりに使えるデバイスで、一台で複数の機器を操作できます。

スマホからスマートリモコンに指示を送り、スマートリモコンが赤外線を使って各家電を操作する仕組みです。

既存の電気機器は大抵の場合、赤外線リモコンで操作可能です。

あちこちにある赤外線リモコンを一つにまとめてスマホから操作することもできます。

当然、WIFI経由で遠隔操作可能なので、高齢者の遠隔介護にはピッタリです。

私の環境では、テレビ、蛍光灯などの消し忘れをWIFI¥カメラで確認して、点けっぱなしを回避しています。認知症の母が昼夜逆転と勘違いしないためにも大切です。

スイッチロボットの導入

スイッチに指型ロボットを付けてスマート化する方法もあります。

Wi-FiやBluetooth対応のスイッチロボットをスイッチに張り付けることで、現在利用している照明器具等をスマート化できます。

写真の指型ロボットはSwitchBot社の製品でこれに似たロボットの先駆けとなったもので、とても有名です。

SwitchBot社は中国の企業ですが、日本本社が渋谷にあるようです。

私の知人にも同社の製品を利用して遠隔介護環境を構築している人が多くいます。

同社の製品ラインナップは遠隔介護を考える人間にほとんどすべてのシーンをカバーする取り揃えとなっていて、同社製品だけでスマートホームが実現できそうです。

スマートプラグの利用

スマートプラグは、既存の電源コンセントに挿すだけで、家電をスマート化できるデバイスです。スマートフォンアプリからタイマーや遠隔操作で電源をオンオフできます。

照明やファン、コーヒーメーカーなどの家電をスマートプラグに接続して、高齢者の操作をチェックしたり、消し忘れを防止することができます。

通信障害対策として

遠隔地からの操作で困るのはWIFIの通信障害です。ルーターまでの回線はどうしようもありませんが(これまで回線障害で困ったことはありません)、スマートキーを制御しているWIFIアダプターとWIFIカメラの通信障害は何度か経験しています。

いずれもWIFIアダプターとWIFIカメラの電源をリセットすることで復帰したのですが、この動作を認知症の母にお願いするのは無理があります。

そこでWIFIアダプターとWIFIカメラの電源プラグと電源コンセントの間に、スマートプラグを介することで電源のオンオフを遠隔操作できるようにしています。

スマートプラグをオフにして再度オンにすると、WIFIアダプターやWIFIカメラが再起動され、再度WIFI接続されるようで、ほとんどの場合元に戻ります。

電子レンジの稼働状況を確認できる

私が使っている+Stleのスマートプラグは電気使用量のモニタリングができます。なので、母が電子レンジを稼働させたときに私のスマホに通知が来る設定になっています。

朝、いつもの時間に通知が来ていると安心です。

通知がないときは、WIFIカメラで確認します。

ときどき、スマートプラグごと電源コンセントから抜いてしまうことがありますが、この時も「スマートプラグがオフラインになりました」と通知が来るので大丈夫です。何度言っても抜いちゃうんですよね。節電しようとしているようです。

スマートホームハブの活用

スマートホームハブを導入することで、複数のスマートデバイスを一元管理できます。

ハブを使うことで、WIFI、Bluetooth、Zigbeeなど異なるプロトコルを持つデバイスを統合し、スマートホームを効率的に操作できます。

スマートホームハブを必要とする機器は、BluetoothやZigbeeを介して同一メーカーのスマートデバイスを統合できるメリットがあり、同じアプリからコントロールできるのが便利ですね。

一方で、私のように複数のメーカー製品を使っている場合、スマートデバイス単体でWIFI接続できる機器が望ましいです。+style社エジソンスマート社は単独WIFI接続できるデバイスを出してくれています。

私はスマートキーにセサミを使っているのですが、このスマートハブはセサミとの連携もしてくれるようなので、汎用性が広がりますね。要チェックです。

その他(WIFI付きの機器に更新してしまう、特にエアコン)

これは既存の家電を利用したことにはならないですね。

ただし、エアコンのアプリにはスマートリモコンなどにはない機能があり、とても便利です。

買い替え時期であれば、WIFI機能付きのものにした方が賢明です。

母の家のエアコンはこの1年で2台ともパナソニックのエオリアに買い替えてしまいました。

アプリの特徴は以下のとおりです。

  1. 遠隔操作:
    • 玄関を開けたら、すぐに快適な温度に調整できます。外出先からエアコンを遠隔操作でき、詳細設定も簡単に行えます。
  2. モニター機能:
    • 家中の環境を一目で確認できます。子どもが寝ている部屋の空気も遠隔で見守れます。
  3. オート・通知:
    • エアコンをつけっぱなしにして外出した場合、アプリがお知らせしてくれます。帰り道に自動でエアコンをONにする機能もあります。
  4. 節電:
    • 電気代を気にする方に便利です。電気の使用量から目安を示し、無理のない節電をサポートします。
  5. ウィークリータイマー:
    • 生活パターンに合わせたタイマーを曜日ごとにオンオフ、冷暖房等のモード、温度を設定することができます。

この中で特にウィークリータイマー機能は便利です。夏場の冷房や冬場の暖房のオンオフをデイサービスに行く曜日と自宅にいる曜日ごとにセッティングできます。

そして、ちゃんと稼働しているかどうか。室温とともに確認することができます。

まとめ

既存の電気機器を買い替えなくてもスマートリモコンを利用してスマート化を図ることができます。

指ロボットの活用は無限大ですね。WIFIカメラで動作を確認することができるのも楽しいかも。

手っ取り早くスマート化するならスマートプラグ、なにしろコンセントとの間に入れるだけです。

そして、すべてのスマートデバイスを統合的に管理できるスマートホームハブは、どんどん増えてしまうスマートデバイスを一元的にコントロールするには不可欠なものになるでしょう。

以下の4つのポイントを押さえて、スマートホームへの一歩を踏み出してください。

  • スマートリモコンの利用
  • スイッチボットの導入
  • スマートプラグの利用
  • スマートホームハブの活用