遠隔介護のためのWIFI環境の構築

smart home 遠隔介護スマートホームの作り方

遠隔介護のためのWIFI環境構築のポイント

一人暮らしの高齢者を遠隔介護しようとする場合、見守り環境づくりに最初に問題になるのが、WIFI環境をどう構築するのかという問題ではないでしょうか。

大抵の高齢者宅には固定電話はあるものの、WIFIルーターが使えるような回線はないでしょうね。

これから高齢者宅を見守り介護のためのスマートホームにしようとしたら、どのくらいの通信量が発生して、これを賄う回線契約はどうしたら良いのか。私の母の実家をスマートホームにしてきた実績を参考に解説していこうと思います。最初に構築のポイントは以下のとおりです。

  • ランニング費用が安く、設置が簡単なモバイル回線を選ぶ
  • 月当たり通信量は5GBを確保
  • モバイル型のルーターでもOK。ただし、接続数の上限に注意

固定回線かモバイル回線か

固定回線とモバイル回線の比較

固定回線モバイル回線
特徴安定した高速回線で使い放題だが、開通工事が必要ホームルーターやモバイルルーターを置くだけで開通できる
回線速度◎光回線で安定かつ高速△5G回線でも固定回線には劣るが、スマートデバイスだけなら高速は不要
データ容量◎使い放題で、高齢者宅でのリモート接続も可△容量の上限があるが、スマートデバイスだけなら月5GB程度あれば十分賄える
月額費用△一戸建だと5千円程度〇容量によるが2~4千円程度
結論△高品質、高容量の回線は高齢者には不要で、ランニング費用が高いランニング費用が安く、設置が簡単で、解約費用不要の場合が多い

本当は固定回線が良いとは思っています。上限なしの使い放題は、気兼ねなしに動画を見ることができるし、会社にリモート接続する場合にも安心です。

ただし、私の場合、そんな場面は月に一度くらいです。

どうしても容量オーバーするようであれば、必要な容量を買い増しすることもできます。トータルではモバイル回線の方が安上がりという結論になりました。

おすすめのモバイル回線

  • カシモWiMAX: おすすめNo.1!シンプルでずっと安い。実質月額料金は4,515円で無制限データ通信量を提供し、実際の速度は61.82Mbpsです。
  • GMOとくとくBB WiMAX: 全員に25,500円還元!乗換えなら最大49,000円還元。実質月額料金は4,289円で無制限データ通信量を提供し、実際の速度は52.29Mbpsです。
  • 楽天モバイル: 無制限プランで1番安い!今なら端末が1円。実質月額料金は3,278円で無制限データ通信量を提供し、実際の速度は26.04Mbpsです。

月次の通信量はどのくらいか

高齢者宅を見守るためには月々どれくらいの通信量が発生するのか。

3GBでは足りないときもあるけど、5GBあれば十分

というのが、私の結論です。

どれくらいの機器をWIFIに接続しているかによっても、通信量は違ってくると思いますので、母の家のWIFI機器を参考に列挙します。

母の家には、

  • コントローラー
    1. ルーター3台(メインのモバイルルーター1台、中継器のWIFIルーター2台)
    2. スマートスピーカー2台
    3. リモコンハブ2台
  • スマートデバイス
    1. スマートカメラ3台
    2. スマートキー3台
    3. 埋込スマートスイッチ2台
    4. スマートスイッチモジュール3台
    5. スマートコンセント3台
  • 家電WIFI
    1. エアコンWIFI2台
    2. ガス給湯器WIFI1台
  • センサー
    1. ドア開閉センサー1台
    2. 人感センサー1台
    3. 電球型人感センサー1台
    4. 温湿度計1台

合計で28台のWIFI機器が接続されています。これに母のスマホや私や妹のスマホが接続することもあるので、30台以上は接続されることになる勘定です。

私はモバイルルータつき5GBの契約をしていますが、ほぼ問題ないですね。ただし、見守りは私と妹の二人だけです。

一度だけ母のところに妹家族が遊びに来た時に、スマホで動画を見ていたようで、容量オーバーとなって回線速度が遅くなったときがありました。

回線速度が遅くなってカメラはカクカクしていましたが、その他は何とか機能してました。

やっぱり、これだけあると月5GBは欲しいところです。

いつの間にか機器が増え、少しやりすぎなところもありますが、それでも5GBあれば大丈夫です。

IPカメラを設置した場合に、クラウド録画を利用するのは注意が必要です。24時間録画などの場合にはクラウドへの通信量が馬鹿になりません。

ルーターはどれを買えばいいのか

ホームルーター(置くだけWIFI)とモバイルルーターの違い

ホームルーター(置くだけWIFI)モバイルルーター
同時接続可能な端末数〇一般的に15~64台のデバイスを接続できます△一般的に5~16台のデバイスを接続できます
回線速度〇平均受信速度は約45.5Mbps、送信速度は約6.2Mbpsです。比較的高速な通信が可能です△平均受信速度は約31.1Mbps、送信速度は約8.8Mbpsです。ホームルーターよりもやや低速ですが、移動中にも利用できます
利用可能なエリア△契約時に設定した地域でのみ利用可能です〇電波が届く限りどこでも利用可能です

ホームルーター(置くだけWIFI)であればWIFI接続機器が増えても問題になりませんが、モバイルルーターの場合には同時接続数をオーバーしてしまうことも考えられます。

そんな場合には別途WIFIルーター(中古でも可能:スマートデバイス用のWIFI機器は2.4GHz対応を求められます。なので高性能なルーターは不要です)を購入してアクセスポイントとして機能させる方法があります。

モバイルルーターではなくWIFIルーターのアクセスポイントにWIFI機器を接続することで接続する数を増やすことができます。私の場合はモバイルルーターにこの方法で接続数を確保しています。

モバイルルーターの場合、電源に差しっぱなしで大丈夫なのかとか心配になりましたが、3年ほど差しっぱなしにして特に問題はないですね。過充電装置が働いているためでしょう。

まとめ

2019年から徐々に増えてしまったスマートデバイス。リストアップしたら28台にもなっていました。

回線はモバイル回線で問題になったことはほとんどありません。このまま運用していくことになると思います。ただし、安価な回線が多数でてきたので、検討しているところです。

義理の母親のところも同様に楽天モバイル1円ルーターとWIFIカメラを設置して、快適に動作しています。

こちらは、カメラを監視する家族が4人もいるため、導入当初は月20GBを超えてしまいましたが、現在は20GBに収まりそうです。

楽天モバイル最強プランは上限無制限なので、安心です。上限を超えると通信速度を遅くされると、いざというときに焦ってしまいますからね。

高齢者の一人暮らしに向けた遠隔介護のためのWIFI環境の構築のポイントをもう一度まとめておきます。

  • ランニング費用が安く、設置が簡単なモバイル回線を選ぶ
  • 月当たり通信量は5GBを確保
  • モバイル型のルーターでもOK。ただし、接続数の上限に注意